祖母のブームは続くよどこまでも

おはようございます。宇留賀瑞穂です。


今日も1日、わいてぃーどー。
よろしくです。



生サバの、ではなく、
ハマると止まらないオバアの話の続き




生サバの刺身ブーム
半年間、孫に買わせた祖母。


(お店売り切れの時……
1時間ごとに「あーサバがあれば」と言って、
私をサバ頭にしてくれた!)


その刺身が、ようやく週1日に収まって
ホッとして、
サバ頭の強迫観念を私も忘れた頃


ある日突然、祖母は
関西で人気の
金ちゃんヌードル」に
ハマってしまいました。


毎朝、
金ちゃんヌードル
金ちゃんヌードル
金ちゃんヌードル



昼夜はお野菜お魚肉料理。
健康的。ごくごく普通。


何がきっかけでブームになるのでしょうか。


オバアには、できるだけ、
食べたいものを食べさせてあげたいですよね。



それからまた、毎日毎日、スーパーで
金ちゃんヌードルください。
金ちゃんヌードルください。
金ちゃんヌードルください。



「すみません今日は売り切れです」えー



参ったなー………ただいまー


「お帰りー」
祖母は何も知らずに、TVの大相撲を観ています。


プルルルル…
会社帰りの長兄から電話。ラッキー♪


「にー、良かった!帰りに金ちゃんヌードル5個買ってきて。オバアが食べるの。」


「えっ、オバアに?何で5個?
5個はいらんだろ?」


「にーちゃん忘れたの?サバの刺身のとき、大変だったでしょ。
保存きくから、本当は10個位買ってほしい」


「恥ずかしいよ、俺が10個も買ったら『いかにも独身者』って感じじゃないか(苦笑)」
「じゃあ5個でいい(苦笑)

 
あっ、でも、絶対に、じぇったいに、『金ちゃんヌードル』にしてよ!」
「えー何で?……待て、5個はやっぱり多いよ。1個買って帰る」


しばらく説明。噛み合いません。



祖母がこちらを見て言いました。
何を長く電話してるのか、終わりなさい!!



(祖母は明治生まれの人。
その信念
『電話とは、1秒でも早く切るべきもの。
長電話は、もってのほか!!』)
→別に祖母は、怒っているわけではありません。


「はーい。今にいちゃんからよ」
「そーか」



「にー、私疲れた。これからは、にーが金ちゃんヌードル担当ね。
1個ずつでも何でも、お任せ。よろしく〜」



ガチャンと黒電話をおいた。ラッキイイー!


「オバア、にーちゃんが、あれ買って帰るって。」


ニッコリ笑う祖母。
「マイフカやー♪」(孝行ものだねー♪)


その夜長兄は、金ちゃん3個しかなかったよと、
代わりに日清カップヌードル2個も買ってきた。


翌朝
袋から出してオバア
「これは違うねー」


にー「何で、食べてみて美味しいから」
目の前でお湯を注ぎます。


「んー、違うねー」


仕方なく長兄は、
喜々と金ちゃんヌードルにお湯かける祖母の横で、
のびた日清カップヌードル
ボソボソ食べるのでした。


3日後の朝、祖母
「金ちゃんヌードは?」


祖母はいつも「金ちゃんヌード」と
真顔で言ってました。


しらーん顔で私は、長兄のお弁当を作ってる。
会話が聞こえてきます。



にー「はあもう。
オバア、金ちゃんヌードルはないよ、
売り切れ!このカップヌードル食べて。
帰りに買うから」



知らねーおら知らねー♪



(続く)